コラム

ビッグデータとアクティブインタビュー

マーケティングリサーチ界隈とはフィールドが少しズレていますが、ビッグデータ分析の成果も積み上がって来ています。
最近は、ビッグデータ分析というより、機械学習(人工知能)、ディープラーニングの進化といった方が適切のようです。
記述統計の世界に埋もれているマーケティングリサーチ業界では、自分達が淘汰されてしまうのではないかと恐怖を感じている向きもあるようです。
シンギュラリティがすぐそこにあるような気になるかもしれません。
データ解析そのものから「インサイトにたどり着く」「マーケティング戦略が提案できる」と言うことで、人(分析者)の能力を機械が超える、人が関わるとかえってわからなくなるという状況が想定できます。
そこまで考えなくてもデータ解析の進化はWebによって大量にブタ積みされている(ビッグ)データを宝の山に変えて行きそうです。

一方のマーケティングリサーチは、母集団を想定して、そこからサンプリングによってデータを収集するやり方です。
データ収集には費用と手間がかかるのでデータ量は極めてスモールになります。
そのためもあって、クロスセクション分析が主で、モデリングやマイニングは極めてまれです。
今後は伝統的なマーケティングリサーチでもモデルを使った予測やデータマイニング、テキストマイニングを適応することが増えて行くのでしょうか。

 それとともにインタビュー調査の役割も変化するかもしれません。
定量調査結果の「理由」や「意味」を定性調査でとらえる、定量調査の質問文作成のために定性を行うという牧歌的なやり方は通用しなくなるかもしれません。

2015.4

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